マツブサ日記、10月1日(公開は10/2)以来、10日ぶり更新です。
今回は自生地での観察と倒れたマツブサの蔓の利用についての日記です。
【自生地での観察】
前回(10/1)、濃紫色に熟していたマツブサの実。
今日は前回と同じ状態に見えましたが、房の部分(実以外)が緑色から濃赤に変色していたり、一番下の実が熟してグジュグジュになって赤紫色になったりしていて、よく見れば変化がありました。
下の写真は本日(10/12)撮影分。完熟していました。

2018年10月12日 軽井沢 マツブサの房(実)
下の写真は前回(10/1)撮影した写真です。
実が濃紫色に熟しているものの、房がまだ緑色でした。
(下写真)葉っぱが黄葉を始めていました。
葉っぱの縁の部分から黄色くなっていくようです。
2018年10月12日 軽井沢 マツブサの葉
【倒れたマツブサの蔓の利用】
およそ2か月前にさかのぼりますが、マツブサの蔓が絡みついていたクリの木(当初ナラの木と言っていましたがクリの木でした)が折れて、マツブサの蔓も折れた木と一緒に地面へ倒れこんでしまいました。
この自生地のマツブサはかなり大きな株で、根元の幹の直径は5aくらいあって、それから分岐に分岐を重ねて、クリの木に絡まったり、他の木に絡まったりしています。
折れてしまったクリの木も、高さにして5mくらいの高所で折れており、その高さまでマツブサも蔓を伸ばしていました。
(下写真)折れたクリの木
2018年10月12日 軽井沢 折れたクリの木
現在、マツブサの蔓の一部は折れたクリの木と一緒に地面に這いつくばった状態ですが、マツブサは途中で切れたり折れたりしていないようで、現在(10/12)もしぶとく生きのびています。
下の写真は、当初、木が折れた後の様子(8月13日撮影)
参考ページ
2018年8月13日 マツブサ日記(7)
前置きが長くなりましたが、地面に這いつくばった状態のマツブサの蔓。
2か月以上そのまま放置されていますが、登山道を遮るように残っており、そのうちきれいに剪定されるか、踏みつけられてダメになっていくでしょう。
でも、これだけ大きなマツブサの蔓には(軽井沢では)めったにお目にかかれないだろうし、何かに利用できないだろか?
と考えて、蔓の先端部分を少し、いただいてきました。
2018年10月12日 マツブサの蔓
2018年10月12日 マツブサの蔓 断面
蔓を切ってみると、断面は黄色です(上写真)。
そして、ヒノキに似たサイプレスアロマオイルのような、またクロモジの枝を切った時のような、なんとなく森の中にいるようなさわやかな香りがします。
このマツブサの枝を乾燥したものは、生薬名”ショウトウ(松藤)”と呼ばれ、血行をよくする効能があって浴湯料として利用されているそうです。
試しに乾燥させてみようと思います。